Glass artist · Tadahisa Azuchi

2017/12/01

高山出身の硝子作家・安土忠久さんの作品は、代表作のグラスに見られる通り『へちかんだ』味が、多くの人を魅了します。
「へちかんだ」は飛騨言葉で「ゆがんだ」「曲がった」というような意味。
自然のゆらぎがそのまま形になって、温かみがあふれ出ています。

「20年前、喫茶店のテーブルに置かれた水の入ったガラスのコップ。
あまりにも存在感があって一目で惹きつけられた。
たかが水、たかがグラス、いえいえそうじゃないんだとガラスのコップが教えてくれたのです」
これはある方が安土忠久さんのグラスに出会った時のエピソードです。
それほどまでに安土さんの作品一つひとつに宿る強烈な個性は、一瞬にして多くの人の心を奪います。

安土さんが吹きガラスを始めたのは30年以上前のこと。
「僕はずっと仕事のやり方を変えずにやってきたが、それは正解だったと思います。
なんでも便利にしてしまうと、そのことで失ってしまうものがある。
30年同じものをたくさん作ってきて、これがスタンダードになればそれでいいということに辿り着いた」と安土さん。